ドラクエ30周年
お誕生日カウントダウンスペシャル
5月26日(木)、ニコニコ生放送でドラクエ30週年の特別番組が配信。
その中に、ドラクエ10を振り返るコーナーがありました。
- 齊藤 陽介(プロデューサー)
- 藤澤 仁(1stディレクター)
- 吉田 直樹(元チーフプランナー、FF14 プロデューサー兼ディレクター)
そこで、ゲストの3名から語られた開発エピソードの内容をまとめてみます。
もくじ
藤澤さんと吉田さんは仲が悪い?
齊藤「(3人並ぶと)新しい悪いことを始めようとしている感じ」
吉田「いやいや、スクエニの良心と呼ばれている我々…」
藤澤「我々な」
藤澤Dと吉田CPの関係について。
最初に、齊藤Pがいきなり「ここ仲悪い」と発言。
このつっこみに、仲が悪いフリをしようと打ち合わせをしていた2人は、本当にそう聞こえてしまうからと困っていました。
つまり全然そういう事はなく、ネタにできるような良い関係のようですね。
齊藤Pも、わかっていてプロレスとして話を振っている感じでした。
ドラクエ10の開発秘話
11年前に開発をスタート
藤澤「10が4周年とか言ってるじゃないですか。俺ら的には11年前からやってるから…」
三宅「実は長~く開発していたのですよ。スタッフも入れ替わったりしていて、その中でも最初に目指していたものが、なかなかブレずにがっちりきたというのはあります」
ドラクエ10の開発は、約11年前に始まったそうです。
つまり、前作のドラクエ9とは同時並行だったわけです。
初期メンバー5名
- 齊藤 陽介(プロデューサー)
- 藤澤 仁(1stディレクター)
- 齋藤力(現ディレクター)
- 安西崇(現チーフプランナー)
- 吉田 直樹(FF14 プロデューサー兼ディレクター)
初期の頃は、堀井さんも加えて3日間の晴海の合宿を実施。
朝から晩まで会議室にこもって、仕様について話し合ったそうです。
(名前かぶり問題「ひろしだった場合」について4時間など)
吉田さんは、開発が始まる直前まで別の会社に所属。
出張で来ていた時に齊藤Pに誘われて、スクエニでの最初の仕事がドラクエ10になったようです。
(札幌に買ったばかりのマンションを置いて…。有名な話ですね。)
当時は、9のはずだった…?
堀井「ナンバリングにするか結構悩んだんです」
藤澤「それ言っちゃう?」
吉田「X オンラインですよね今? 当時、9だったんですよ」
実は最初、ドラクエ9のつもりで開発が進められていました。
(「箱舟3部作」の予定。齊藤Pによると、一番言えないヤツがもうひとつぐらいあった)
その後、それなりに開発が進んでいく中。
藤澤さんが、堀井さんの要請で「DQMJ」の最終調整に参加するため、3ヶ月ぐらい離れることになりました。
そして戻ってきたら、いきなりレベルファイブが担当する「シェンロン」(9の開発コード、シェンロントーキョーという店で制作が決まったから)というタイトルが立ち上がることになったそうです。
Dが開発から長期離脱
齊藤「比較的、早く終わるからいいんじゃないみたいな」
三宅「DSだから、10が出来上がる前までにすっと出来上がるだろうと」
しかし、すぐ出来ると思っていた9の開発は難航。
そこで、話し合いには参加していたものの正式スタッフではなかった藤澤さんも、9のディレクターとして参加することになりました。
一時的に10を離れることになった藤澤さんは、吉田さんに代理ディレクターを依頼。
この時、2人は喫茶店で会話をしたそうです。
(会社がいろいろなタイトルを作っていたこともあって)
「1回開発を止めてもいいのでは?」という吉田さんに対して、「吉田がいれば大丈夫。」と答えて開発の続行が決まりました。
このへんの話は、過去の開発だよりにも書かれています。
藤澤さんの離脱期間は、はじめ9ヶ月の予定。
ですが、結局開発が長引いてしまい、戻ってきたのは16ヶ月後のことでした。
藤澤さんはシナリオも担当
藤澤「シナリオと一緒に見てたのが、すげー大変だったということだけが思い出かなー」
現在、10のシナリオを担当している成田さん。
藤澤さんの同期で、9の時もお話をがんばっていたそうですね。
そこで藤澤さんが、10のストーリーも頼んだところ、
「人の配置が変わらないものを書ける気がしない」と言われたため、最初のシナリオは藤澤さんが見ることになります。
ちなみに、藤澤さんは「2ndシナリオ原案」も担当しています。
DQX オンラインとして
堀井「あまり濃いつながりは、僕好きじゃないんで…」
軽い感じの関係性で、ソロでも遊べるように。
堀井さんは、そう考えて「サポート仲間」などのシステムを入れました。
また藤澤さんは、最初オンラインには反対でした。
でもやると決まったら、FF11を会社に行かなくなるぐらい3ヶ月間やり込み。
ドラクエをオンラインにするために、取り入れるものは何かを考えていました。
そして開発内で、これは「ドラゴンクエスト オンラインであって、MMORPGじゃない」という話をよくしていたそうです。